pie_logo_400px.png

mag.png

タイトル小.png

世界的な著名人の文字から、道ばたで拾った名もなき字まで。
くせ字蒐集家の井原奈津子氏が採取した、
めくるめく「くせ字」の世界を紹介する書籍『美しい日本のくせ字』が今秋発売となります。
こんな字を書く人は、いったいどんな人なのか?想像しながらお楽しみください!


main.png

あんたたちみたいなもんが
味自慢 湯上がり
なんか食いに行こ


#007
松本人志さんの字
(左利きスピードスター系)



こちらは、お笑い芸人である松本人志さんの字。
1996年、大喜利形式のバラエティ番組『一人ごっつ』で披露されたもので、
回答の巧みさに感嘆しながら、フリップに書かれる文字に度肝を抜かれた。
次々と出されるお題に答える使命に加え時間制限もあり、
おそらく文字は精神的な極限状態のもとに書かれている。
またこのスピード感と勢いのある線が紡ぎ出されたのは、
微妙な笑いの間合いをはかったり、鮮度を損ねないよう〝素速く〟書く必要があったためであろう。

「なんだこれ?」な文字を形作っている物理的な理由としては、まず左利きだということがあげられる。
日本の文字の横線は、左から右への動きで出来ており、
これらの字は、左手で「引く動き」、すなわち筆順とは逆の方向から線を引いているところが多々あり、
鏡文字のようなのだ。字をじっと見て、そのなかに身を預けると、
知っているのに知らない、不思議の世界に迷いこんだような気分になる。

この不思議な文字を形作っているもう一つの理由とは……
つづきは本編にて!



た1+.png


た2+.png


に+.png


ね+.png





生+.png


男+.png


考+.png


春+.png






< #006目次へ




発売予定!.png


Profile
井原奈津子
くせ字愛好家。1973年、神奈川県生まれ。
多摩美術大学卒業後、主にエディトリアルデザインに関わる。
現在は筆耕、習字の指導などを行う。
「くせ字練習会」など手書き文字のワークショップも開催。