かわいい仏像 たのしい地獄絵
素朴の造形
定価 (本体2,500円+税)
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人々に守られてきた素朴で愛らしい仏と地獄の世界
この本には、国によって文化財に指定された仏像・地獄絵は1点も取り上げていない。国宝・重文に代表される“都でつくられた精緻で荘厳な仏像”の「対極」にある、稚拙ながらも強い存在感を放つ地方仏。これら、仏師の手によらない「民間仏」は、岩手県・青森県に数多く現存する。
1章は、仏像の決まりや彫刻の常識を欠きながらも一生懸命つくられた、個性的で愛らしい仏や十王、鬼の像を紹介する。
2章では、近世の地獄絵を取り上げる。ほとんどが無名の民間画工によるものである。寺社が上層階級の庇護を十分に受けられなくなった中世後期から、庶民への布教のための仏画が増えてくる。伝統的な決まりを重んじた仏画の中で、例外的に儀軌から自由でおおらかに表現された江戸時代の地獄絵は、仏典に説かれた地獄をベースにしつつもさまざまな信仰が盛り込まれ、インド・中国・日本が混じり合った、日本人の他界観の終着点とでもいうべき内容を持っていた。
民衆に寄り添い、信仰の対象として愛され残ってきた、畏怖心を要求しない仏像・地獄絵を、大きな図版・美しい写真で紹介する1冊。
1章は、仏像の決まりや彫刻の常識を欠きながらも一生懸命つくられた、個性的で愛らしい仏や十王、鬼の像を紹介する。
2章では、近世の地獄絵を取り上げる。ほとんどが無名の民間画工によるものである。寺社が上層階級の庇護を十分に受けられなくなった中世後期から、庶民への布教のための仏画が増えてくる。伝統的な決まりを重んじた仏画の中で、例外的に儀軌から自由でおおらかに表現された江戸時代の地獄絵は、仏典に説かれた地獄をベースにしつつもさまざまな信仰が盛り込まれ、インド・中国・日本が混じり合った、日本人の他界観の終着点とでもいうべき内容を持っていた。
民衆に寄り添い、信仰の対象として愛され残ってきた、畏怖心を要求しない仏像・地獄絵を、大きな図版・美しい写真で紹介する1冊。
- Format:A5判
- Size:210×148mm
- Pages:192 Pages(Full Color)
- Binding:ソフトカバー
- 発行元 :PIE International
- ISBN:978-4-7562-4575-5 C0071
- 著者:須藤弘敏 矢島新