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2012年12月に小社より発売された
『カバーラン  アダム・ヒューズ カバーアートコレクション at DCコミックス』。
アダム・ヒューズもアメコミも知らない。
そんな方のために、この本がどんな本なのか、
さまざまな方に語っていただきます。
知ってる人も知らない人も、本書の見方が見えてくる、かもしれません。

第1回 コザキユースケさんからみたアダム・ヒューズ


第1回目は帯に推薦文を書いていただいたイラストレーター・漫画家のコザキユースケさん。コザキさんからみたアダム・ヒューズのイラストとはいかなるものか、プロのイラストレーターの視点から語ってもらいました。アメコミと日本のイラストの違い、この本の読み方なども見えてくるかも。

カバーラン・描き下ろし【コザキ】.jpg
コザキユースケさんによる、「カバーラン」応援イラスト。
立体と写実のアダム・ヒューズとの違いが分かるかも。


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「カバーラン」にあわせて、ラフや下絵も頂きました。
コザキさんとアダム・ヒューズの描き方の違い等ここでも見えるかも。


コザキさんがアメコミにはまった理由。そしてアダム・ヒューズを知ったきっかけは?

アメコミに最初にはまったのは、1994年にカプコンさんからリリースされていた格闘ゲームの『X-MEN:Children of the Atom』をプレイしてからでした。それまではアメコミと言うとスーパーマンとバットマンくらいしか知らなかったのですが、「わ、こんなに賑やかな作品もあるんだ」って惹きつけられて、そこから当初同時期くらいにリリースされていた『X-MEN』の翻訳版を買って読み込んでいました。
アダム・ヒューズの絵は、なんとなくは知っていたのですが、元々作家情報に疎くてお名前までは存じ上げておりませんでした。知ったきっかけはTwitterで…どなたかのつぶやきで、この『Cover Run』の輸入版の存在を知ってからですね。
もう、表紙を見ただけで「ウワーッ」ってなったんです。

「カバーラン」を手に取ったときの感想をお願いします。

まず、“重い!”(笑)これ、本当に机に向かって「さあ、見るぞ!」っていう本の作りですね。内容も勿論、そういう本ですね。絵のほとんどに完成前のラフスケッチが載せられており、本当に勉強になります。とにかく“素晴らしい”の一言です。


収録されている作品のうちどれが一番好きですか? その理由も併せてお願いします。

どれか1枚…というのは難しいですが、
141ページ、ストーリーを感じる色気のある演出が好きです。構図もさすがに隙が無いですよね。
147ページ、隠し金庫と鏡に映ったキャラ、そこに奥からの懐中電灯の光が落とす壁の影が、キャラの輪郭を補完している。この無駄のない構成は素晴らしいです。
165ページ、これはこの本で一番ポスターにして飾りたい絵ですね。すごく可愛いです。マントのはためかせ方が特に好きです。

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『カバーラン』P.164-165


コザキユースケとアダム・ヒューズ、どこが一番違うと思いますか?

天と地の差があるとは思いますが(笑)、強いて言えば僕は漫画的写実、アダムヒューズさんはリアル志向の写実、という点でしょうか。


アメコミファンだけでなく、イラストレーターを目指す人にも手に取って欲しいと思っているのですが、どのあたりを見ると参考になると思いますか?

まず、“日本人と西洋人の絵の大きな違い”です。「日本人は平面、輪郭で物を捉える」、「西洋人は立体、光と影で物を捉える」、という傾向にあります。捉え方の違いは、日本人はその昔農耕民族で、西洋人は狩猟民族だったから云々…などの諸説あるものの、確かに平面と立体、捉え方の違いは日本と西洋ではあったりします(勿論、全員が全員当てはまる訳ではないですが)。実際に、普段の生活の中で実在の物を見ていても、それを能動的且つ正確に立体感も含めて二次元の紙に落とし込もうとする人って、日本人には少ないように感じます(上手い下手ではないです)。しかし、“影と光”で絵を描く人が多い西洋人と違って、日本人は基本的に“線”で絵を描きますので、確かに立体を絵に落とし込むのには慣れが必要だと思います。
それに対してアメコミでは驚異的な立体感を“線”で描きます。その“立体感”をどう線で2次元に落とし込んでいるのか、その最適化された描き方がこの「カバーラン」には凝縮されています。アダム・ヒューズさんは特に写実の方なので、実際の人物の体の立体感をどう2次元に変換しているのか、そこも見所ですね。
後は、一枚絵に対する構図のこだわりですね。絵を見た時に、何処を見て欲しいのかとてもハッキリしているし、書き込みは多く情報量が多いのに整理されていてスッキリとして見えます。…講釈をして居てだんだん凹んで来たのでこの辺にしますが、その辺りも含め、“この絵はどの辺が良いのか”と言う点を自分なりにじっくりと考えながら見ると、とても勉強になると思います。


コザキさん自身はどのような人に「カバーラン」を見てもらいたいですか?

万人にお勧めではありますが、少し前の僕と同じようにアダム・ヒューズさんをまだ知らない、絵を描いてる人に特にお勧めしたいですね。


最後にDCコミックやアダム・ヒューズさんに一言

素晴らしい本をありがとうございます。勉強させていただきます!


決4310_カバーランJAC.jpgカバー ラン
アダム・ヒューズ カバーアートコレクション at DCコミックス

強い! かわいい! 美しい! 最強のカバーアート集登場


イラストレーター・漫画家 コザキユースケ氏も絶賛する、アメコミ界トップクラスのカバーアーティスト、アダム・ヒューズの20年以上に渡る成果をまとめた超豪華画集。
『キャットウーマン』『ワンダーウーマン』などのカバーイラストをラフ・制作秘話とともに掲載。日本版特典として 最新カバーも掲載!