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    季節ごとの小さな楽しみが見つかる絵本「いぬのにっちゃんシリーズ」のこと〜秋草愛さんインタビュー〜

    昨年発売した『いぬのにっちゃん あきとふゆ』の続編、『いぬのにっちゃん はるとなつ』が発売となりました。にっちゃんやねずみくんと一緒に身近な自然の観察ができるこちらのシリーズは、植物や生き物の豆知識が満載で図鑑のように楽しめます。

    そこで今回『いぬのにっちゃん はるとなつ』の発売を記念して、作者の秋草愛さんにお話を伺いました!

     

    ーー「いぬのにっちゃんシリーズ」はどんなことがきっかけで生まれたのでしょうか?

    自身の引越しを機に川や丘陵地、広い公園などが近くなり、以前から好きだった野鳥を探す散歩をすることが多くなりました。

    鳥見のついでに小さな花や葉っぱ、虫なども観察するようになり、1週間違うだけでも季節が確実に移りゆくのを肌で感じ、季節ごとの楽しみも前よりずっと増えました。

    その小さな楽しみをそのまま絵本にしてみたいと思いました。

    資料より「ナヨクサフジが咲く5月の河原」

     

    ーーいぬのにっちゃんにモデルはいますか?

    はい。私が13歳ぐらいの時から家にいた、しばいぬです。

    『いぬのにっちゃん はるとなつ』より

     

    ーーにっちゃん以外に、ねずみくん、くろちゃんと愛らしいキャラクターが登場しますが、どういった背景で生まれたのでしょうか?

    私が子供の頃一番最初に飼った哺乳類がハムスターだったからでしょうか、ああいうチョロチョロしたちっちゃいねずみの類いにはずっと愛着がありました。言葉は通じないけれど友達のような。

    にっちゃんはひとりで楽しむときもあるのですが、小さい友達がなぜかチョロチョロついてきて、いつも隣でハナをヒクヒクさせていたらもっと楽しいなあと思い登場させました。

    そして、普段少し遠くに暮らしていて、1年に一度か二度ぐらい会うお友達もいたらいいなと思い、誰にしようか考えていたところ、くろちゃんのことを思い出しました。くろちゃんは知り合いの方の飼っている黒柴で、立体を作らせてもらったことがありました。かわいくて愛着がわいたのでにっちゃんのお友達になってもらいました。

    『いぬのにっちゃん はるとなつ』より

     

    ーーいぬのにっちゃんシリーズは細かな自然の描写が印象的ですが取材はされていますか?

    普段の散歩が取材になっています。足りない部分だけ新たに取材もしました。見ているだけで知識として知らなかったこともあったので全部調べています。

    磯の勉強

     

    ーーどういった場所に出かけることが多いですか?

    主に都会からもいける大きな川の河川敷、丘陵地、大きな公園が多いです。スケッチはしないですが、写真はたくさん撮ります。

    カモちゃん

    4月の終わり頃たんぽぽともぐら塚

     

    ーーもともと植物や動物などの自然がお好きでしたか? いつから自然に興味を持たれたのでしょうか?

    子供の頃は、好きというよりは単純に虫などを触ったり捕まえたりする事に興味がありました。祖母が住んでいる田舎に行くこともよくあったので、野で遊ぶことは昔から好きでした。

    それから、私は飼っている生き物をきっかけに、他の生き物にも興味を持つようになった気がします。

    それは多分、図鑑を見るのが好きだったからだと思います。例えば家で飼っていたセキセイインコも元々は野生で、色々な種類のインコがいる中でたまたまこの種類が飼われるようになっているんだとか、ハムスターのようなねずみの仲間は他にもこんなにたくさんいるんだ!ということが図鑑を見るとわかるので、色々な生き物の存在が自然と並行して頭に入っていったように思います。

     

    ーー描いていて一番楽しいモチーフはなんですか? お気に入りのページについても教えてください。

    遠景よりも小さい花や生き物をこまごまと描くのが好きです。『いぬのにっちゃん はるとなつ』で気に入っているページはp.6〜7の「ちいさなはる」です。

    『いぬのにっちゃん はるとなつ』より

     

    『いぬのにっちゃん あきとふゆ』では、p.30〜32の「はるをみつける」のページが気に入っています。まだ春爛漫になる前、色の少ない世界の中に目を凝らすと、丈の短いちいさな花が咲き始めていたり、ひそかにカエルが起きてきたり。

    ちいさな春を見つけられるようになってから、この季節が大好きになりました。

    『いぬのにっちゃん あきとふゆ』より

     

    ーー画材について教えてください。普段から色鉛筆を使って描かれることが多いでしょうか?

    特に色鉛筆画家という訳ではないのですが、色鉛筆が多いです。マーカーを使うこともあります。

    秋草愛さんが実際に使用されている画材

     

    ーー絵を描く際に特に気をつけたところ、こだわったところなどございましたら教えてください

    生き物の形や模様、足の数などはもちろんよく見ますが、それだけではなく、動き方やよくいる環境など、実際出会った時の印象のリアルさを大事にしています。

     

    ーー最後に読者へメッセージをお願いいたします!

    今まで何気なく見てはいるけれど名前を知らなかった植物や鳥、虫のことをにっちゃんやねずみくんと一緒に知ってもらえたら嬉しいですし、実際に野に出てお散歩しながら観察してみたら楽しいと思います。

    すでにみんなが知っている桜のお花見や紅葉以外にも、季節ごとの小さな楽しみが増えますよ。

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