シキノメモリエ 第2回: 「楓蔦黄 (もみじつたきばむ)」-秋の壱-
長月なので、七十二候のひとつ「楓蔦黄」から着想をいただきました。
最初のラフでは絵の具で紅葉を染め上げる様子を描く予定だったのですが、これからの寒くなる時期、葉っぱにもあったかくしてもらおうと思い毛糸を編みこむ形になりました。
するすると毛糸がほどけ葉っぱが穴だらけになる頃には、色が息を潜める冬がやってきます。
・楓蔦黄 (もみじつたきばむ)…「七十二候」は古代中国を起源とする季節を表す言葉。「楓蔦黄」は、山の楓(もみじ)や蔦(つた)が色づく晩秋を指す。
せっせと毛糸を編んでいる彼らのモデルは「鈴虫」です。鈴虫の彼ら、玉を転がすような声音で、あーでもないこーでもないと、紅葉のカラーリングについて議論していればいいなと思います。
・Rough draft
真っ赤で華やかな画面にしようとも考えたのですが、紅葉の赤色を際立せたかったのでそれ以外は最終的に落ちついた色合いになりました。
(ホノジロトヲジ)
※このWEB連載の記載内容や告知は2016年〜2017年の公開当時のものです。現在と異なる表記もあります。ご了承ください。