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    【第8回】トイレをDIYでリノベーションする

    【第8回】トイレをDIYでリノベーションする

    壁を動かしてゆとりのあるトイレに

    2階の北側にあるトイレは、夫のアトリエや各寝室からの動線がよく、就寝前や目覚めてすぐトイレに行くときにも便利なのだけど、とにかく狭いのが難点だった。

    9年前のリノベーション工事中に、大工さんがここのトイレを使ったからと、当時の工務店さんのご好意で便座だけウォシュレット付きの新品に交換してもらった。しかしその便座に座ると、膝が前の壁についてしまいそうなほど狭い。だから今回のリノベーションでは、トイレと洗面所の間の壁を動かし、スペースを少し広げることに決めていた。

    このトイレのリノベーションの主な作業は、まだわたしがDIYで参加する前につみき設計施工社の田中さんが着々と進めてくれていた。

    まず、この機会に便器ごと新しい製品に交換することにしたので、これまでの便器と洗面台は工事初日に撤去。古い壁をバールで壊し、洗面所側に30センチほど広げた場所に新しい壁を設置してくれた。

    また、床は他の部屋と同じカラマツのフローリングに変えるため、これまでのクッションフロアをはがす。すると下からもう一枚、なんとも昭和っぽい柄のクッションフロアが出てきたのには笑ってしまった。リノベーションでは、よくあることらしい。

    2階の北側ゾーンの、古さが魅力になりきれていない中途半端な雰囲気は、新建材の部分が多いのも一因だった。自然素材にこだわって作られた1階の縁側とくらべると、それがよくわかる。その視点で見れば、トイレと洗面所に腰壁として貼られている合板も好ましいとはいえないのだけど、上半分はせっかくいい感じの漆喰壁なので、腰壁は貼ったまま、まるごと全体を白くペイントすることにした。

     

    • 新しい床と古い壁を塗る

    トイレのフローリング貼りとスペース拡張はつみきさんがやってくれたので、塗装はわたしの仕事。

    まずは床から。設計打ち合わせの段階で、「洗面所とトイレは白い壁とグレーの床を基調にしたい」と伝えたところ、つみきさんがドイツ製の「クライデツァイト」という天然塗料のシルバーを勧めてくれた。

    100%天然の植物油と天然ワックスを使用しているので、床に塗り広げるとナチュラルなアロマの香りに包まれる。ペンキと違い、木に染み込みながら半透明に着色する塗料なので、塗りあがりはうっすらとグレーがかった、ヴィンテージ感のある風合いになった。

    床を塗り終わったら、そこに白いペンキが垂れないようにしっかり養生をする。

    続いて壁に下地材のシーラーを塗り、乾いたら白いペンキで塗る。下の合板の色が透けて見えるのが気にならなくなるまで、ペンキは計3度、重ね塗りをした。

    ちなみにペンキはすべて「オールドビレッジ」の「バターミルクペイント」という水性の自然塗料を使用。トイレと洗面所、8畳の寝室は「Childs’ Rocker White」というクリーンな白、6畳の子ども部屋と納戸兼図書室は「Corner Cupboard Yellowish White」というアイボリーで、その2色を部屋のテーマによって塗り分けている。

     

    • 小窓付きドアを新しくつける

    今回のリノベーションでは、再利用できるものはして、なるべく廃材を出さないことをコンセプトに、他の部屋の引き戸は基本的には再利用したのだが、トイレの引き戸だけは前の作りがあまりにチープだったため、つみきさんに新しく作ってもらった。

    電気の消し忘れ防止のために小窓は絶対必要(1階のトイレのドアの失敗から学んだこと)だから、6畳の障子で余ったポリカーボネートを入れた小窓をつけてもらう。あまりにすべてが真っ白だと、病院みたいで落ち着かないと夫が言うので、小窓の枠だけはダークブラウンのオイルステインで着色する。

    こうしてトイレも無事に完成。 トイレットペーパーホルダーは、真鍮のシンプルなものをネットで探して「フォグ リネンワーク」に(洗面所のタオルハンガーとおそろい)。

    白い壁に絵が映えるかもと思い、額入りの夫のイラストと、対面の壁に大きなポスターを貼った。

    狭いからこそかえって塗装が難しく、よくもわるくも手作り感の漂うスペースになったけれど、自分で手を動かした分、愛着という点では1階のトイレに勝るかもしれない。なにより、たった30センチ壁が広がっただけで、「狭い」という感覚と、それとセットだった「予備のトイレ」という雰囲気が消え去ったのがうれしい。

     

    次回は、造作した家具と、各部屋の照明についておさらいをします!(つづく)

     

    小川奈緒プロフィール

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