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    【第9回】家具や照明でリノベーションを仕上げる

    【第9回】家具や照明でリノベーションを仕上げる

    造作家具をDIYでつくってみたら

    造作家具は、いい。それは9年前の1階のリノベーションのときも感じたことだ。1階では、リビングとダイニングを仕切る横長の収納棚、食器棚、レコード棚、わたしの仕事部屋のデスクなど、用途や部屋のサイズに合わせて大工さんに造作してもらった家具が多く、その使いやすさと、地震で家具が倒れてくる心配が減ることにもつねづねありがたさを感じている。

    用途と場所を決めたら、ぴったりのサイズと好みの仕上げでつくれるのが、造作家具のよさ。DIYでやるとなると、大工さんや家具職人さんにオーダーメイドするのと同等レベルはもちろん望めないわけだけれど、シンプルな家具で、プロにおしえてもらいながらであれば、尻込みするほどたいへんというわけではない。

    今回のリノベーションでつくったオリジナル家具は、収納付き洗面台と乾燥機カバー、ベッド脇の棚、納戸の壁面本棚、また工事後にひとりで作ったコート掛けなど。

    洗面台は、シンク下の排水管をあえてむきだしにしているアイデアもよく見かけるし、それもおしゃれで軽やかでいいなと思いつつ、わたしはここを収納として有効活用したかったので扉付きの棚にした。中にはアイロンや掃除道具、いつでもペイントのタッチアップができるように塗料などが収められていて、とても便利に使っている。

    ベッド脇の棚も大のお気に入りだ。pinterestで壁面棚のアイデアを探し、こういうのがほしい、とつみき設計施工社さんに伝えると、ツーバイ材のホワイトウッドをホームセンターでカットしてきてくれた。それをビス打ちしながら組み立て、床や壁と同じ濃茶のステインで塗って、L字の金具で壁に取り付けた。

    寝た状態でも邪魔に感じず、しかもメガネや本を置いたり取ったりしやすい位置を、実際にベッドに横になりながら決めたので、使い心地は快適の一言。「ここがもう少しこうだったらいいのに」と我慢することなく使える実用性こそ、造作家具の魅力だと思う。

     

    • 2階の照明は「目立たずとも美しく」

    工事に入る前から早々と購入していた照明を各所に取り付けると、いよいよリノベーションもゴールまできたという実感が湧いてきた。

    洗面所の鏡の上は、透明なグローブ型シェードのブラケットライト、天井にはAトロ型と呼ばれるレトロなデザインの乳白シェードのランプを取り付けた。どちらも石垣商店で購入したもので、大正や昭和初期の建築でよく見かけるスタンダードなデザイン。

    6畳子ども部屋と8畳寝室は、ともにCトロ型と呼ばれるランプを、やはり石垣商店で。ベッド上の天井につける照明は、ペンダント式ならシェードの軽いもの、ガラスシェードなら直付けが安心と考えての選択だ。メーカーの方の話では、この照明は大正時代から使っている型で今も生産しているそうで、リノベーションによってどこか昭和初期のムードも加わった2階の部屋に、しっくりとなじんでいる。

    図書室の照明も、石垣商店でひと目惚れしたもの。かなり年代もの(戦前?)の輸入品のデッドストックだという話。グリーンのシェードと真鍮の金具はアメリカの図書館でおなじみのバンカーズランプを彷彿とさせるから、図書室との相性は文句なしだと思った。

    ベッドサイドランプはflameの「ボネ ベンド」という製品。シェードもアームも上下左右に動かせるため、ベッドで本を読むときは体勢にあわせて手元を照らせる。電源コードを目立たせたくなかったので、コンセントは棚の内側に配置。こうしたこだわりは設計段階で設計士さんに伝えることが大事だ。

    リノベーション工事の完了後、8畳寝室の姿見の横の壁を見ながら「ここにコートや服をかけられるフックがあったら便利だな」と思い立ち、長押のような幅の木材を買ってきて、塗装して壁に渡し、フックを3つ取り付けた。これくらいのDIYなら自分一人でやれるし、ふと浮かんだアイデアをすぐ実行に移せるのは楽しい。

    他にも、6畳子ども部屋の収納の扉をつみきさんが新しくしてくれたところに、取っ手を選んで注文し、届いたら位置を決めて取り付けるのは自分でやった。パーツ選びを通して、つくづく自分は真鍮の鈍いゴールドに惹かれるという好みと向き合えたのも、今回のリノベーションの収穫だったかもしれない。

    次回は、とうとう最終回。各部屋の完成形の一挙紹介と、『直しながら住む家』書籍化のお知らせです!(つづく)

     

    小川奈緒プロフィール

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