#今月の本屋さん 絵本カフェ Mébaé(めばえ)(京都府京都市)
京都には個性的な本屋さんがたくさんあります。今回は京都・北大路にある絵本専門の本屋さん、絵本カフェ Mébaé(めばえ)を紹介します。絵本カフェめばえは大徳寺の近く、新大宮商店街という、ゆっくり散歩したくなるような住宅街の中にあります。京町家を改装した店構えは、ちょっとのぞきたくなるかわいらしさですね。
お店の中は思ったより奥行きがある「うなぎの寝床」。温かい照明が迎えてくれます。写真左下に写っている方が店長の洞本昌哉さん。洞本さんは京都滋賀を中心に展開する「ふたば書房」の代表取締役でもあります。東京にも「アンジェ」という雑貨店がいくつかありますが、そちらも実はふたば書房さんです。このときはある出版社の社長さんとまじめなお話をされていたので、お邪魔をしないよう、そのまま撮影を続けます。
入口すぐ左手にクリスマス向けの絵本が積んでありました。
右手にはテーブルがあり、ゆっくり軽食をいただくこともできます。ギャラリースペースにもなっていて、このときは大谷陽一郎さん作の『かんじるえ』(福音館書店)のパネル展を開催していました。この絵本、すごいんですよ。近くでみると絵がすべて小さな漢字で描かれているんです。ぜひお近くの本屋さんで手に取って見てください。
左の壁面にはびっしりと絵本が並んでいます。柱にも絵本や人形が並んでいてワクワクしますね。親子でゆっくり絵本を選べそうです。右手にはカフェのカウンターがあります。奥には小さな黄色いテーブルとお庭が見えますよ。
「あっ、ぼくがいたよ」前回に引き続きねずみくんを連れてきていました。このテーブルは背が低いので子どもが座って絵本をゆっくり読むことができます。
お店の奥に入って反対側から見たところ。カウンターからはコーヒーのいい匂いがしてきます。
冷たいカフェオレでしばし休憩。店長の洞本さんにこのお店をはじめるきっかけを伺いました。
「本屋には毎日、新刊が店頭にならぶけれど、全ての書籍を読むことはできません。でも絵本なら、既刊も新刊も、全て目に通した上で店頭に並べることができる。自分の目で選んだものを自信を持って、お客様におすすめすることが、絵本ならできる」
そう考えたことがお店をはじめたきっかけだとか。
実は洞本さんは「絵本専門士」の資格をお持ちで、「親子で読んでほしい絵本大賞」(JPIC読書アドバイザークラブ主催)など、絵本に関わる幅広い活動に携わっています。コロナ禍以降は毎週金曜の夜に、絵本にまつわるお話を音声SNSのクラブハウスで配信されていて、私もそこで絵本カフェめばえについて知りました。絵本についての新鮮な話題に触れられますのでご興味のある方はぜひ参加してみてください。
(京都 絵本カフェMébaé (めばえ)からお送りする「金曜夜話」)
京都を代表する書店の経営をしながら、自ら選んだ絵本を届けるための様々な活動を行う洞本さん。いつもお話を伺うたびに勉強させていただいています。素敵な絵本と出会い、おいしい軽食を楽しみつつ、そんな洞本さんに会いに行ける絵本カフェにぜひ足を運んでみてください。
ところでこの新大宮商店街にきたら「中華のサカイ」にも立ち寄ってみてください。「冷めん」が絶品です。
絵本カフェ Mébaé(めばえ)HP:
https://peraichi.com/landing_pages/view/ehoncafemebae/
(書き手&撮影:PIE 三芳)
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